<笑いの知識>
2007/08/12 日記<笑い>
笑い
笑い(わらい)とは、楽しかったり、嬉しかったりなどを表現する人間特有の行動の一つ。全く自発的な場合もあるが、他人の行動に対して、「笑う」という表現を通して、自分の意思を伝えることにも使われる。同じ発音だが、「嗤う」と書くとあざけりの意味が含ませる。
逆に、人をどうにかして笑わそうとする行動もある。これを笑いを取るとも言う。そして笑いを取るという商売とする人もいる。こういった人々は特に芸人などと呼ばれる。相手を怒らせるのは簡単でも、笑いを取ることは非常に難しいことである。
定義
笑いを定義するのは案外難しい。ごく一般的には陽性の感情に伴って表情が特有の緊張をすること(笑顔)、同時に特有の発声(笑い声)を伴うこと、ぐらいであろう。普通は何か自分以外の対象があって、それから受ける印象に基づいて、それが好意的であれば表情に笑いがでることがあり、特に刺激的な場合には発声が伴う。さらに程度がひどくなると全身に引きつけるような動作が伴い、涙なども出る。しかし、人間はこのような表現をかなり意図的に使い分けることができ、微細な感情を表現するので、なかなかややこしい。たとえば表情を変えずに笑い声だけをあげた場合、冷やかしや威嚇などの表現となり得る。
笑いの発達
微笑は新生児においても観察され、覚醒時のみならず、睡眠中にも規則的な周期を伴って生起する。これは新生児微笑と呼ばれるもので、養育者の注意を引き関心を維持させる機能を担った生得的行動と推測されている。実際、新生児微笑に対して養育者は高い確率でポジティブな応答を返すことが知られている。このような社会的相互作用|相互作用の結果、乳児は生後2〜3か月の頃から社会的交渉を持つために周囲の者に対して自発的に微笑を向けるようになる(社会的微笑)。発声を伴う哄笑は生後3.5〜4か月になって出現する。なんらかの外的刺激への反応として生じるもので、社会的微笑から派生したものと考えられている。しかし、笑いを喚起する刺激には驚きや恐怖をもたらす要素が含まれることから、発達的に先行する泣きから派生したものと見る説もある。
生理的な意味
笑いによって自律神経の頻繁な切り替えが起こる。
副交感神経は、安らぎ・安心感を感じた状態のときに優位で、副交感神経が優位な状態が続くとストレスが解消される。
交感神経は、怒りや恐怖を感じたときなどの異常な事態の時に優位になる。したがってその状態が長く続くとストレスの原因になる。
NK細胞(ナチュラルキラー細胞)が活性化しガンの予防と治療の効果がある。
糖尿病の治療にも有効との研究がある。
医学的証明
また、笑いというのは体にとってよい影響を及ぼす。笑うことで頬の筋肉が働き動くことにより、ストレスを解消し、また鎮痛作用たんぱくの分泌を促進させ、ストレスが下がることにより血圧を下げ、心臓を活性化させ運動した状態と似た症状を及ぼし、血液中の酸素を増し、さらに心臓によい影響を与えることから、循環器疾患の治療に用いられることもある。
笑いの分析
笑いは構図(スキーマ|シェーマ)のずれであると考えられている。例えばコントなどで滑って転ぶ政治家が演じられて笑いが起きたとすると、「政治家は真面目で威厳ある人で、滑って転ぶことなどありえない」という構図を受け手が持っていて、それがずらされたことによって笑いが起きたことになる。しかし受け手の常識が「政治家に威厳があるとは限らない」「滑って転ぶことは意外な出来事ではない」「政治家が転ぶというネタは目新しいものではない」などを含むものだった場合、構図のずれが発生しないため笑いは起きない。同じ出来事に対して笑いが起きるかどうかは受け手の持つ構図に依存すると言える。また、笑いは立場によって意味を変える性質がある。転ぶ政治家を見ている人にとってはおかしな出来事であっても、政治家自身にとっては不名誉で笑えない出来事になる。
笑いについての研究
すでに古代ギリシアのプラトンには笑いについての考察がある。アリストテレスは『詩学』の中で喜劇も考察対象にすると書いたが、これは実現しなかったと見られている。
古代ギリシャでは悲劇と喜劇が一作づつ上演されるのが常であった。
司馬遷は史記列伝に滑稽列伝の一章を設けている。
日本の文献で最も古い笑いの記録は天岩戸|岩戸隠れに於いてアメノウズメ|アメノウズメノミコトが神懸かったり踊っているのを見た神々が笑ったというくだりであろう。これを以てアメノウズメを日本最初のコメディアンであるとする見方もある。
ドイツの哲学者イマヌエル・カントは 「笑いは緊張の緩和から来る。」 という有名な言葉を残した。
フランスの詩人シャルル・ボードレールは、有意義的滑稽(人間の振る舞いによって引きおこされるふつうの笑い)と、絶対的滑稽(グロテスクによって引きおこされる深遠で原始的な笑い)があるとした。
スコットランドの哲学者・心理学者アレクサンダー・ベインは、笑いとは、私たちを安心させる些細なこと、卑俗なことに接触による緊張した状態から逃れた状態である。笑わせてくれるまじめさ、荘厳さの形であるとした。
イギリスの社会学者ハーバート・スペンサーは、強い感情、精神や肉体という、笑いの一般的な理由として、他の筋肉運動と異なり、特に目的もない筋肉運動から笑いが構成されるということに注目するべきだと主張した。
笑うのは動物の中でもヒトだけであると考えられてきた。しかし、進化論の提唱者であるチャールズ・ダーウィンは、オランウータンやチンパンジーといった類人猿をくすぐると笑い声をあげると書いている。
オーストリアの精神医学者ジークムント・フロイトは 「ユーモアは自我の不可侵性の貫徹から来る。」 と説いた。
フランスの哲学者アンリ・ベルクソンは自身の研究『笑い』において、ボードヴィル演劇を素材として笑いの原因を考察した。ここでは「笑いは、生命ある人間に機械的なこわばりが生じた結果である。」 としている。
日本でも、落語家の桂枝雀 (2代目)|桂枝雀が、笑いは緊張の緩和によって起こるという「緊緩理論」を立てている。
笑いには、免疫系のNK細胞(ナチュラルキラー細胞)の活性を高めるなどの健康増進作用があると言われている。
オランダの霊長類学者ヤン・ファンフーフは、人間の笑い声の起源と進化についての仮説を提唱した。笑いは微笑み(スマイル)と声の伴う笑い(ラフ)の二つに大きく分類でき、スマイルはサルの仲間が自分より強いサルに対してみせる「歯をむき出しにする表情(グリマス)」から、ラフはサルの仲間が遊びにおいてみせる「口をまるくあける表情(プレイ・フェイス)とそれに付随するあえぎ声(プレイ・パント)」からそれぞれ進化したという。
笑いに関わる脳神経機構が解明されつつある。
笑いを取る行動・演芸
笑いを取る職業
著名なコメディアン
笑いに関する表現
笑いについての名言・格言・四字熟語
笑いの種類
関連項目
comment(" >0) trackback(" >9)
|
◆笑いについてピックアップ オランダの霊長類学者ヤン・ファンフーフは、人間の笑い声の起源と進化についての仮説を提唱した。笑いは微笑み(スマイル)と声の伴う笑い(ラフ)の二つに大きく分類でき、スマイルはサルの仲間が自分より強いサルに対してみせる「歯をむき出しにする表情(グリマス)」から、ラフはサルの仲間が遊びにおいてみせる「口をまるくあける表情(プレイ・フェイス)とそれに付随するあえぎ声... |




